介護職の実務・レク

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2026.10.21 作成

2026.10.21 更新

身体拘束を減らすには研修だけで十分?介護施設の取り組みを調べた研究

身体拘束を減らす研修をしても、現場では変わりにくいと感じます。どのような取り組みが研究されていますか。

専門家の回答

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身体拘束を減らしたくても、日々の安全をどう守るか、現場では迷うことがあると思います。研究では、研修に加えて施設の方針や相談体制を整える取り組みで、拘束が減る可能性が示されています。一人の職員の頑張りだけに任せず、心配な場面と試せる対応をチームで話し合える形を考えていきましょう。

現場で迷ったとき、相談し合える仕組みを

 

拘束を減らす必要性を知っていても、誰へ相談するか、夜間の対応をどう共有するか、別の方法を試した後に誰が評価するかが曖昧なら、現場は動きにくくなります。

研究でも、職員の知識を増やす教育と、施設の方針やケアの文化を変える取り組みは分けて検討されています。職員一人ひとりの意識に加えて、相談先や試行を支える仕組みも研究の対象になっています。1)

組織としての介入には、減らす効果が示された

2023年のコクランレビュー(複数の研究を一定の方法で集めて検討したもの)は11研究・19,003人を含みます。拘束を最小限にする方針の実装を目指し、職員教育や推進役の育成などを組み合わせた介入は、拘束を受ける入居者を減らす可能性が高いと評価されました。1)

一方、単純な教育だけの効果は不確かでした。組織的な介入で転倒や転倒によるけがが明確に増える結果は示されませんでしたが、この点の根拠の確かさは低く、どの施設でも安全上の課題が消えるという保証ではありません。1)

研究は、個別の拘束の可否を決めるものではない

研究の対象は長期ケア施設で、家庭で同じ介入を調べた研究はありませんでした。日本の個別事例について、法令上の扱いや必要な手続きまでこのレビューから判断することはできません。1)

実際の対応は、本人の状態と、代わりに取れる方法をチームで確かめながら考えます。家族も職員も、気になっていることを一人で抱えず、担当者へ伝えるところから始めてよいのです。

会議では、理由と代替策を具体化する

「転ぶから」という大きな理由だけでなく、いつ、どの動作で、何が起きると心配しているのかを言葉にします。そのうえで環境、見守り、本人の訴え、ケアの時間など、何を変更できるか検討します。

以下は研究の介入手順を再現したものではなく、相談を具体化するための問いです。職員が問題を報告したことを責められない体制や、家族が疑問を伝えられる窓口も含め、運用を確かめる材料にしてください。

確認すること 考え方・相談の例
状況 どの時間・動作で、何が心配されているか
代替策 何を試し、本人の様子はどうだったか
継続評価 いつ誰が見直し、次の勤務者へどう伝えるか

関連する暮らしや支援の確認点は、こちらの記事でも整理しています。

高齢の親の転倒を防ぐには?寝室・トイレ・玄関の見直しポイント

参考

情報確認日:2026年10月6日

この記事を監修した人

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野崎理香 / 正看護師

正看護師として、がん専門センターおよびリハビリ病院に勤務後、訪問看護の現場に従事。
日々のケアを通じて、「本当は聞きたいことがあるのに、時間に追われて質問できない」という利用者様の声に直面し、その課題を解決するため、介護情報サービス「ケアポケ」の立ち上げに参画。
現場での実体験をもとに、看護や在宅ケアに関する実践的な情報提供と記事の監修に取り組む。

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