病気・症状

病気・症状

2026.10.06 作成

2026.10.06 更新

親ががんと診断されたら?家族が最初に確認したいこと

親ががんと診断されました。何を聞き、どう支えればよいのか分かりません。

専門家の回答

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まず病名、これから行う検査、次の診察日を確認します。本人が望む手助けを聞き、家族もがん相談支援センターへ相談できます。一度にすべてを決めようとせず、次の行動から整理しましょう。

まず、分かったことと、これから分かることを分ける

 

親ががんと告げられた直後は、家族も説明を覚えきれないことがあります。その場で理解できなかった部分は、次の診察で聞き直して構いません。検査が途中なら進行度や治療の見通しがまだ分からない場合もあります。診断されたという一言から、家族だけで先の経過を決めつけないようにしましょう。1)

次の診察で確かめたいこと
項目 質問の例
診断 正式な病名と、がんがある場所を教えてください
未確定のこと 検査でこれから何を調べますか
次の予定 結果を聞く日と、治療を相談する日はいつですか
判断の時期 いつまでに何を決める必要がありますか
連絡方法 診察前に困ったことがあれば、どこへ連絡しますか

この表を全部埋めることを目標にする必要はありません。「今日は何が決まり、次は何をするのか」の二つからでも十分です。説明の用紙とメモを同じ場所に保管しておくと、親と家族が別々の情報を覚えているときにも確かめやすくなります。

本人が望む手助けを聞く

家族ができることを急いで探す一方で、親はまず話を聞いてほしいと思っているかもしれません。「次の説明は一緒に聞こうか」「今、何が一番気になっている?」など、本人が選べる聞き方をしてみましょう。これは一般的な声かけの例です。

本人が話したくないときに、家族の不安を解消するために何度も質問する必要はありません。励まさなければと考えすぎず、話せるときに聞くことも支えになります。家族も不安や落ち込みを抱えることがあり、別に相談してよい立場です。1)

診察の同席や、きょうだいへの連絡は本人の希望を確認して進めます。家族の代表を決める場合も、本人の代わりにすべてを決定する人ではなく、情報や質問をまとめる連絡役として考える方法があります。

外来で、話を聞く時間をつくった経験

高齢者の方の事例ではありませんが、外来で乳がんの方などが涙を流す場面に関わったことがあります。そのときは、少しでも気持ちを話せるよう、お話を聞く時間を取っていました。

親が涙を流したときも、すぐに励ましたり、答えを出したりしなければと焦らなくて構いません。話したい様子なら耳を傾け、今は話したくないならその気持ちを尊重します。家族だけで受け止めきれないときは、看護師やがん相談支援センターに相談できます。1)2)

ネットで調べる前に、病名と目的を絞る

検索すると治療法や体験談が大量に出てきます。別の臓器のがんや、進行度・体調が違う人の経過を、そのまま親の見通しにはできません。まず正式な病名を確かめ、公的な情報を入り口に、分からない言葉を診察の質問へ戻しましょう。1)

調べ物を家族で分担するなら、「一番効く治療を探す」と広げるより、「医師が説明した治療名を確認する」など、その日の目的を一つにすると整理しやすくなります。親が今は詳しく知りたくない場合、集めた情報を一度に送り続けることも控えられます。

相談内容がまとまっていなくても、窓口を利用できる

がん相談支援センターでは、本人だけでなく家族も、病気や治療の情報、生活やお金、気持ちのつらさなどを無料で相談できます。その病院に通院していない場合も利用できます。相談方法や予約の必要性は窓口に確認してください。2)

一方、相談支援センターは主治医の代わりに親の治療を決める場所ではありません。「説明の意味が分からない」「家族の中で心配していることが違う」と伝え、次に誰へ何を聞くかを整理するために使えます。2)

家族の困りごとを相談につなげる
困っていること 相談時の伝え方の例
説明が覚えられない 病名は聞きましたが、次の予定を整理できていません
付き添いが難しい 平日の日中は仕事があります。説明を聞く方法を相談したいです
費用が不安 治療費と生活費が心配です。使える制度を知りたいです
親と意見が違う 親が希望していることと、私が心配していることを整理したいです

家族ができることを、続けられる範囲で決める

通院の付き添い、連絡、買い物などを一人で引き受ける前に、できる曜日や難しいことを出してみてください。親の支援を続けるためにも、家族の仕事や体調を相談に含めて構いません。仕事を休む必要がある場合は、介護休業・介護休暇の違いも確認材料になります。利用条件は勤務先へ確認します。

診断直後に家族の役割を完成させる必要はありません。まず次の診察と連絡先を押さえ、本人が望む手助けを一つ聞く。そこから状況に合わせて支援を見直していきましょう。

参考

情報確認日:2026年9月11日/家族支援の根拠再確認・体験談反映:2026年9月18日

この記事を監修した人

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野崎理香 / 正看護師

正看護師として、がん専門センターおよびリハビリ病院に勤務後、訪問看護の現場に従事。
日々のケアを通じて、「本当は聞きたいことがあるのに、時間に追われて質問できない」という利用者様の声に直面し、その課題を解決するため、介護情報サービス「ケアポケ」の立ち上げに参画。
現場での実体験をもとに、看護や在宅ケアに関する実践的な情報提供と記事の監修に取り組む。

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