病院・施設
専門家の回答
施設を変えたい理由を確認
何度も見学したり、相談したりして決めた老人ホームでも、入ってみると考えていたのと違って、変えたいということも少なくありません。
施設を変えることは可能ではありますが、次の施設を探したり、退去・入居の準備など、ご本人にもご家族にも大きな負担となります。
また、退去する施設の入居一時金の返還や原状回復費用が発生するかなど、契約上の確認も必要になります。
時間をかけて選んだ場所には、出来ればそのまま住み続けたいですよね。
まずは、施設を変えたい理由がなんであるのかをご本人に聞いてみましょう。ケアマネージャーや施設の院長に相談して改善・解決することもあるかもしれません。
施設の退去時の金銭トラブル
退去時によく起こるトラブルとして挙げられるのが、「入居一時金の返還額」や「原状回復費用の有無」などの金銭トラブルです。
これらは契約時に説明があるかと思いますが、退去時にも確認しましょう。
入居一時金は契約から90日以内であればクーリングオフが適用され、原則全額が返金されます。クーリングオフは、退去だけでなく逝去した場合でも適用されます。
入居一時金とは別に、「初期償却」がある場合は注意が必要です。初期償却がある施設では、入居一時金の10%〜30%が契約時に償却されます。
契約直後であっても初期償却は返金されないので、退去する可能性が高い場合は初期償却がない施設を選ぶと良いでしょう。
トラブルを防ぐためにも、契約の前に入居契約書を必ず確認しましょう。
本人の意思を大切に
他の施設に移動したとしても問題が全て解決するとは限りませんので、次に入居する施設を見つける場合には、ご本人が譲れない条件や何が問題で退去に至ったのかを改めて確認することが大切です。
環境が変わることでご本人の精神的負担になる場合もあります。重視する条件を明確にした上で、納得のいく施設を見つけ、ご本人が少しでも早く楽しい生活が送れるようサポートをしてあげましょう。
老人ホームを変える事は可能ですが、一度、ケアマネージャーや施設の院長に相談してみましょう。