病院・施設

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2022.07.19 作成

2025.08.22 更新

デイサービスでコロナ感染者が出たら?最新『ニンバス株』流行と高齢者への対応

最近またコロナが流行していると聞きました。
親を預けているデイサービスでコロナの陽性者が出てしまった場合、どんな対応をした方がいいのでしょうか?

専門家の回答

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2019年の冬に初めて確認されて以降、落ち着いてきたようにみえて依然として高齢者にとっては大きなリスクとなっています。
特に通所型施設のデイサービスでは、多くのご利用者やご利用者の家族、また職員が接触するので、感染者が出た場合の対応を事前に知っておくことがとても大事で、安心につながります。
本記事では、施設で新型コロナウイルス陽性者が確認された際の具体的な対応方法を解説します。

新型コロナウィルスについて

高齢者

現在新型コロナウイルスは「弱毒化した」と言われることもありますが、高齢者や疾患を患っている方にとって重症化リスクが高いことに変わりはありません。介護現場でも感染対策に引き続き注意が必要です。
ウイルスを完全に防ぐことは難しく、特に通所型の介護施設(デイサービス)では、感染者が発生した場合の対応が重要であり、事前に対策を知ることで安心にもつながります。
本記事では、「デイサービスで新型コロナ感染者が報告されたときにどう対応すべきか」を解説し、さらに直近の流行状況(「ニンバス株」など最新の感染動向)をまとめております。

新型コロナの最新動向:「ニンバス株」に注意

厚生労働省の発表によると、新型コロナ患者数は9週連続で増加しており、以前にも増して感染が拡大しています。現在は「ニンバス系統」と呼ばれる変異株が流行しているようで、症状の特徴として「カミソリでのどを切られるような強い痛み」が出るケースが報告されていルようです。

高齢者の場合、のどの痛みや発熱といった症状に加え、持病の悪化や脱水症状などを引き起こす恐れも。
デイサービスを利用するご家庭や事業者は、ご利用者だけでなく本人も「体調の小さな変化を見逃さない」「感染が疑われた場合すぐに医療機関へ相談する」ようにしましょう。

出典:【速報】全国の新型コロナ感染者数2万2288人…9週連続で増加 流行の変異株「ニンバス」が4割 厚生労働省

通所している方の健康状態を確認

まずは、実際にデイサービスに通所されている方の健康状態を確認しましょう。
確認する内容は以下の通りです。

発熱の有無 37.5度以上の発熱の有無(いつから発熱があるか)
解熱剤を内服していても体温測定を行いましょう
咳・息切れの有無 呼吸が苦しかったり、少しの動作で息切れをしていないか
味覚・嗅覚の消失 いつもの食事の味がしなかったり、変な味に感じる、また匂いを感じないなど
倦怠感の有無 疲れやすい、だるい症状

症状がみられる場合

厚生労働省によると「息苦しさや強いだるさ、高熱などの強い症状がある方、もしくは比較的軽い風邪症状が4日以上続く方」は新型コロナウイルス感染症のリスクが高いとされておりますので、これらの症状が見られた場合はすぐにかかりつけ医もしくは担当のケアマネージャーか地域包括支援センターの担当スタッフへ連絡してください。
同居されているご家族も同じような症状がないかどうか確認して、必要時は近医の発熱外来へ受診を行いましょう。

症状がみられない場合

先ほど挙げました症状がみられない場合でも、油断は禁物です。
新型コロナウィルスの潜伏期間は1〜14日とされており、5日程度で発症することが多いと言うことが分かっています。
このように、日にちを置いて症状が出現することがありますので、症状の観察は怠らないようにしましょう。

デイサービスに通えないときの対応方法

新型コロナウイルスへの感染や濃厚接触が確認された場合、または施設内でクラスターが発生してデイサービスが一時閉鎖となった場合、代替となる介護サービスの活用を検討しましょう。

まずは、担当のケアマネジャーに連絡することが大切です。ケアマネジャーは状況に応じて、次のような代替案を提示してくれることがあります。

  • 訪問介護(ホームヘルプ):食事や掃除、買い物の代行など日常生活をサポート
  • 訪問看護:体調管理や服薬確認など、医療的ケアを在宅で受けられる
  • 配食サービス:調理が難しい場合に、自宅まで食事を届けてもらえる
  • 短期入所(ショートステイ):ご家族が仕事や介護で負担が大きい場合に、一時的に施設を利用

突然デイサービスに通えなくなると、利用者ご本人だけでなく、ご家族も「介護の負担が増えるのでは」「仕事を休まなければいけないのでは」と不安を抱えやすくなります。
焦らず、早めにケアマネジャーへ相談して代替手段を検討することが安心につながります。

また、症状が強く在宅介護では対応が難しい場合には、医師へ相談して入院を検討することも選択肢のひとつです。

まとめ

新型コロナウイルスは研究が進んでいるものの、いまだ分からないことも多く、変異株の流行も続いています。直近では「ニンバス系統」と呼ばれる株が国内で広がっており、のどにカミソリを当てたような強い痛みが特徴とされています。
高齢者にとっては重症化リスクがあるため、より一層の注意が必要です。

もし感染したりお困りの場合に、連絡先をまとめましたので以下から相談をしてみましょう。
(2022年7月時点でのHPの情報を元にしております。繋がらない場合は電話番号が変更になっていることもありますので、直接該当のHPからご確認をお願いいたします。)

厚生労働省による全国の相談先のまとめページ
新型コロナウイルスに関する相談・医療の情報や受診・相談センターの連絡先

新型コロナウイルスに係る厚生労働省電話相談(コールセンター)のフリーダイヤル
TEL:0120-565653(クリックすると電話がつながります)
(受付時間 9:00から 21:00)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09347.html

HPVワクチンを含む予防接種、インフルエンザ、性感染症、その他感染症全般についてのご相談
TEL:050-3818-2242(クリックすると電話がつながります)
(受付時間 平日9時から17時まで、土曜・日曜・祝日・年末年始は休み)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/inful_consult.html

この記事を監修した人

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野崎理香 / 正看護師

正看護師として、がん専門センターおよびリハビリ病院に勤務後、訪問看護の現場に従事。
日々のケアを通じて、「本当は聞きたいことがあるのに、時間に追われて質問できない」という利用者様の声に直面し、その課題を解決するため、介護情報サービス「ケアポケ」の立ち上げに参画。
現場での実体験をもとに、看護や在宅ケアに関する実践的な情報提供と記事の監修に取り組む。

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