病院・施設

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2022.04.04 作成

2023.01.24 更新

特養(特別養護老人ホーム)ってどんなところなのですか?

特養が人気で何ヶ月も待っていると友人から聞きました。どうしてそんなに人気なのでしょうか?誰でも入れる施設ですか?

専門家の回答

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いわゆる「特養」とは「特別養護老人ホーム」のことを指します。
介護施設には色々あって、違いが分かりにくいとの質問を多くの方より受けます。ここでは「特養」を中心に説明いたします。

高齢者と家族

入所先の施設の候補の一つに、「特別養護老人ホーム」(略して「特養」)があります

「特養(特別養護老人ホーム)」とは、在宅での生活が難しくなってきた要介護状態の高齢者が入居する公的な「介護保険施設」の一つです。
原則として、終身に渡り入居が可能で24時間介護を受けることができます。公的施設のため、費用も比較的安く、非常に人気のあるサービスです。入居待ちの方が多い施設もあります。
介護保険制度改定により、「特養(特別養護老人ホーム)」に入居できるのは要介護3以上と厳しい基準が設けられ、以前は入居できていた要介護1〜2の方は原則として入居できなくなりました。

いきなり役所に行くのは気が引ける

入居条件は以下のいずれかを満たす方となります。

  • 要介護3以上の高齢者
  • 特例により入居が認められた要介護1〜2の方

その他の条件として、長期入院を必要としない方や、暴力行為を行わない、感染症などの疾患がない等がありますが、基本的には検査結果で介護の必要性が高いと判断された方から優先的に入所できるようになっています。

特徴(特別養護老人ホーム)のメリット・デメリット

特養(特別養護老人ホーム)のメリットは、

  1. 入居費用が安いこと
  2. 認知症対策にも期待できること
  3. 24時間、必要な時に介護が受けられる
  4. 終身にわたる入居が可能

などがあげられます。
また、長期入所が前提にあり、終身にわたり介護を受けられることが一番のメリットといえるでしょう。
デメリットには、

  1. 入居条件が厳しいこと
  2. 入居待ち期間が長い地域もあること
  3. 満室になっていることが多い

などがあげられます。
待機人数や待機期間は事前に調べておくと良いでしょう。人気施設のため、入居のタイミングが難しいです。

介護老人保健施設(略して「老健」)との違い

「特養(特別養護老人ホーム)」と『老健(介護老人保健施設」)」は施設介護サービスです。入居期間と目的・入居対象者が大きく異なりますので詳しく説明いたします。

  「特養(特別養護老人ホーム)」 「老健(老人保健施設)」
入居期間 終身にわたり入所可能 最大3ヶ月が原則
目的 日常生活の援助と介護 自立や在宅への復帰を目指す
対象者 65歳以上の要介護3~5 65歳以上の要介護1~5
その他 入居待機者が多いため数ヶ月や数年待つこともある 比較的待機者は少なく、入居しやすい

「特養(特別養護老人ホーム)」は「生活の場」であり、長期での入居が可能です。対して「老健(介護老人保健施設)」は在宅への復帰や、自立支援を主な目的としているため、入居可能な期間も短くなっています。
費用面から見ると、「老健(介護老人保健施設)」は「特養(特別養護老人ホーム)」と比較して少々高くなります。自立支援を促す「老健(介護老人保健施設)」では、リハビリや医療サービスの提供(採血などの検査や傷の処置など)があり、その分の費用があらかじめ加算されているためです。
「特養(特別養護老人ホーム)」で医療サービスを受けると施設利用料とは別に医療保険を利用しての費用が発生します。
また、終身に渡る利用が前提であることや利用料金が安価なことから数ヶ月、長い方は数年待機される方もいます。

まとめ

施設ごとに利用目的などの特徴が大きく異なります。
生活の場を提供する「特養(特別養護老人ホーム)」と、自立支援を主とする「老健(介護老人保健施設)」の違いを確認し、担当のケアマネージャーや地域包括支援センターの担当者とよく相談するようにしましょう。

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