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地域包括支援センターへ相談するときに準備しておきたいこと【これから介護が始まる方へ】

地域包括支援センターとは何ですか?相談できる内容は?

専門家の回答

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「親の介護、何から始めればいいの?」「どこか相談できるところはある?」
これから介護を始めるときに、このような疑問をお持ちでないですか?
介護に関する知識や情報がないと、将来が不安に感じるかもしれません。本記事では、これから介護が始まる方に向けて、地域包括支援センターの役割を始め、相談できる内容や地域包括支援センターを利用するメリット・デメリットを解説します。
介護を始めるにあたって何からしていいかわからない方が、安心して介護を始められるよう役立てれば幸いです。

地域包括支援センターに相談するときに準備しておきたいこと

地域包括支援センターへ相談するときに準備しておきたいこと【これから介護が始まる方へ】

地域包括支援センターとは、介護の悩みを専門的な立場からアドバイスやサポートする公的な相談窓口です。
相談する前に、次の内容を理解することがおすすめです。

  • 利用条件を確認する
  • 相談できる内容を知る
  • 相談できない内容を知る

それぞれくわしくみてみましょう。

利用条件を確認する

地域包括支援センターには、利用条件があります。
対象者は、65歳以上の高齢者です。しかし40〜64歳の方でも、特定疾病で介護が必要な場合は、利用できます。

特定疾病は、がん・関節リウマチ・筋萎縮性側索硬化症など、16種類あります。くわしくは、「厚生労働省特定疾病の選定基準の考え方」を、ご覧ください。

相談できる内容を知る

地域包括支援センターで相談できる内容を具体的にみてみましょう。

  • 要介護認定の申請方法や手続き
  • デイサービスや訪問介護など介護サービスの利用方法
  • 介護保険の仕組みや使い方の説明
  • 介護疲れやストレスへの相談
  • 福祉用具や住宅改修に関する情報提供
  • 高齢者が参加できる地域活動の案内

地域包括支援センターは、地域に暮らす高齢者の暮らしを支える拠点です。介護に関する不安や疑問を気軽に相談してみてください。
なお、相談できない内容もあるため、くわしくは次をご覧ください。

相談できない内容を知る

地域包括支援センターで相談できない内容は次のとおりです。

分類 具体例
法律に関する専門的な問題 ・弁護士が必要な法律トラブルや訴訟手続き
・相続や遺産分割に関する法律相談
・不動産登記や契約書作成などの法的な文書の作成
医療行為に関する問題 ・病気や症状に関する診断や治療
・処方箋の発行や具体的な医療行為

法律に関しては、弁護士や行政書士への相談が必要です。医療に関しては、医師の領域になります。そのため、地域包括支援センターでは、相談ができませんが、どこに相談したらいいのかを教えてくれる場合があります。
相談できる内容かどうかわからないときは、ひとりで抱え込まず聞いてみましょう。

そもそも地域包括支援センターとは

地域包括支援センターは、高齢者やその家族が安心して暮らせるよう、以下のようなさまざまなサポートを提供する総合相談窓口です。

  • 医療
  • 福祉
  • 介護 など

高齢者に関する幅広い相談に対応しています。具体的には以下のような相談です。

相談内容 具体例
総合相談支援 ・高齢者やその家族からの相談全般
・介護サービスの利用法オフや制度の説明
権利擁護(ようご) ・高齢者への虐待や不適切な対応の相談/通報への対応
・成年後見制度の利用に関するアドバイスや手続きのサポート
包括的・継続的ケアマネジメント ・医療機関や介護サービス事業所との連携
・高齢者が住み慣れた地域で必要な支援がうけられるようサポート
介護予防ケアマネジメント ・要支援認定を受けた高齢者の介護予防プラン作成
・運動や栄養など健康維持のための支援

地域包括支援センターは、高齢者の心身の健康を保ち、安心して生活できるようさまざまな角度からサポートする役割です。

地域包括支援センターに在籍する専門家

地域包括支援センターには、3つの職種「社会福祉士」「保健師(または看護師)」「主任ケアマネジャー」が在籍しています。それぞれくわしくみてみましょう。
社会福祉士は、高齢者の生活全般をサポートする役割です。暮らしの困りごと相談、高齢者虐待への対応、成年後見制度の利用支援など、さまざまな問題解決を支援します。
保健師(または看護師)は、医療や介護に関する相談に対応し、高齢者が健康に過ごせるよう支援します。
主任ケアマネジャーは、介護が必要な高齢者とその家族を支える中心的な存在です。介護サービス事業者と協力し、ケアプランの作成やサービス調整を行います。

地域包括支援センターの探し方

地域包括支援センターは、全国の市区町村に設置されています。ただし市区町村によっては、「地域あんしんセンター」や「高齢者あんしんセンター」など、名称が異なる場合があるので注意が必要です。
地域包括ケアセンターは、介護を受ける方が実際に住んでいる地域の地域包括支援センターを探しましょう。これは、地域包括支援センターが、その地域の高齢者の状況を把握し、地域に密着したサービスを提供するためです。
お住まいの市区町村のホームページを確認するか、市区町村の介護保険課や高齢福祉課などに問い合わせてみてください。

地域包括支援センターを利用するメリット

地域包括支援センターを利用すると、メリットがあります。

  • 介護相談が無料で受けられる
  • 介護の負担が減る

それぞれみてみましょう。

介護の相談が無料で受けられる

相談内容は、高齢者の心身の状態や経済状況に合わせた専門機関の紹介なども含まれます。
介護サービスの利用を経済的な理由でためらっている方にとって、無料で相談できることは大きなメリットです。
専門家である主任ケアマネジャーや社会福祉士などが、状況に応じた適切なアドバイスを提供しますので、安心して相談できます。

介護の負担が減る

介護は、肉体的にも精神的にも大きな負担がかかります。地域包括支援センターでは、介護者の負担を軽減するために次のようなさまざまなサポートを提案してくれます。

  • ケアプランの作成
  • 介護サービス事業者との連絡調整
  • 介護用品の貸し出しの提案
  • レスパイトケアのサービスの紹介

レスパイトケアとは「介護者の一時的な休息」です。介護負担を最小限にするために、ひとりで抱えこまず相談してみてください。

地域包括支援センターを利用するデメリット

地域包括支援センターのデメリットは「対応の差が生じる可能性がある」ことです。
すべての場所に経験豊富な職員が配置されているとは限りません。職員の数が不足している地域もあり、対応の質にばらつきが生じることがあります。
人材不足も重なり、すべての相談にすみやかに対応することが難しい状況です。そのため、対応の差があると感じるかもしれません。
相談しても対応してもらえない場合には、役場の介護保険や高齢者担当の部署に相談してみましょう。

まとめ

地域包括支援センターは、介護に関するさまざまな相談に無料で対応してくれる窓口です。保健師、社会福祉士、ケアマネジャーといった専門家が、高齢者やその家族の悩みに寄り添い、適切なアドバイスやサポートを提供します。
初めての介護で、何から始めたらいいのか分からない、どこに相談したらいいのか分からないときは、お住まいの地域の地域包括支援センターに相談してみましょう。

出典

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