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専門家の回答
再開日は、事業所へ経過を伝えて確認する

熱が下がり、本人も「行きたい」と話していると、予定どおり再開できそうに感じるかもしれません。ただ、デイサービスでは送迎車や食事の場をほかの利用者と共有します。解熱したという一点だけで決めず、利用前に事業所へ連絡してください。
厚生労働省の手引きでは、通所サービスでも利用者や家族の健康状態を把握し、感染対策を行うことが示されています。実際の再開は、事業所の感染対策の方針と、医師から受けた説明をすり合わせて確認します。[2]
| 日付 | 最初に症状が出た日、診断された日、熱が下がった時期 |
|---|---|
| 今の症状 | 咳、だるさ、食欲、飲水、普段との違い |
| 医師の説明 | 外出や療養についての指示。受診時に聞けなかったこと |
| 希望する利用 | 次の利用日、送迎・食事・入浴など利用予定の内容 |
「発症後5日・解熱後2日」は学校の出席停止基準
厚生労働省のQ&Aには、学校のインフルエンザによる出席停止期間として、発症後5日を経過し、さらに解熱後2日(幼児は3日)を経過するまでという基準が掲載されています。これは学校の基準です。デイサービスの利用者に対して、そのまま全国共通の再開日を定める説明ではありません。[1]
「学校と同じと言われた」場合も、事業所がどの日を発症日・解熱日として数え、いつから再開できると判断するのか、具体的な日付で確認しましょう。医師から別の療養指示があるときは、それも必ず伝えます。
また、解熱後もウイルスを排出する場合があります。「熱がないので感染の心配はない」と説明せず、残っている症状を共有してください。[1]
日数だけでなく、一日を過ごせる体調かも相談する
再開条件を満たしていても、食事が進まない、送迎車まで歩くのがつらい、普段より横になる時間が長いなどの変化があれば、事業所に伝えます。感染対策の条件と、一日を過ごせるかという体調の確認は、分けて考えると相談しやすくなります。
| 送迎 | 乗り降りや座って移動することに、普段以上の手助けが必要か |
|---|---|
| 食事・水分 | 普段と比べた食事量、飲水、食べる際の困りごと |
| 入浴・活動 | その日の体調に合わせて内容を調整できるか |
| 途中でつらくなった場合 | 誰へ連絡するか、家族が迎えに行けるか |
短時間の利用や入浴の見送りなどを希望する場合も、可能かどうかを事前に相談します。必ず対応できるという意味ではありません。熱がぶり返したり、息苦しさなど体調が悪化したりした場合は、再開の調整より医療機関への相談を優先してください。
陰性証明書が必要かは、検査前に確認する
厚生労働省は、職場復帰や学校への復帰について、治癒証明書・陰性証明書の提出は不要としています。ただし、その説明をデイサービスの利用条件へ読み替えて、書類が一切不要と断定することはできません。[1]
事業所に書類を求められたら、「どの書類が、何の確認に必要ですか」「医師の説明を伝える方法では足りますか」と確認します。再開できるか分からないまま、家族の判断で検査だけを繰り返すのではなく、事業所と医療機関の双方へ先に聞きましょう。
同居家族だけが感染した場合も、送迎前に知らせる
親本人に症状がなく、同居家族だけがインフルエンザの場合は、その状況を伝えて利用の扱いを確認します。本人が感染した場合と同じ日数だけ必ず休む、または症状がなければ必ず利用できる、と家族だけで決めないようにします。
連絡時には、家族の発症日と、親本人の体調を分けて伝えると整理できます。送迎の直前に初めて伝えるより、感染が分かった段階で連絡しておくと、その後の確認方法も相談できます。
休んでいる間の介護が難しいことも伝えてよい
デイサービスで食事や入浴、日中の見守りを支えてもらっていた家庭では、欠席が続くと生活が回らなくなることがあります。感染した親を予定より早く通わせる方法だけを探すのではなく、担当ケアマネジャーへ、家で足りなくなる支援を伝えましょう。
「仕事の間、見守る人がいない」「食事の準備が難しい」など、時間帯と作業を具体的にすると相談の材料になります。別のサービスを使う場合も感染状況の共有が必要で、受け入れや代替支援が必ず確保できるわけではありません。困り始めた時点で相談することが大切です。
訪問看護で関わった中では、ご家族が早めのデイサービス再開を希望していても、事業所からまだ利用できないと伝えられる場面がありました。その間、一時的に訪問サービスを増やして対応したことがありました。
再開できないときは、再開の条件を確認するとともに、家で足りない支援を分けて相談することができます。訪問サービスの追加は、その人の必要性や契約、事業所の受け入れ状況などによります。この経験と同じ対応が必ずできるわけではないため、担当ケアマネジャーなどへ、感染状況と現在の負担を伝えて調整を相談しましょう。
再開の連絡は、日付・体調・利用内容を一緒に確認する
最後に、再開予定日と、当日の体調が変わった場合の連絡先を確認します。本人の「行きたい」という希望と、家族の負担の両方を伝えながら、無理なく再開する段取りを事業所と相談しましょう。
家庭での発熱対応を確認する
参考
情報確認日:2026年9月15日。
この記事を監修した人
野崎理香 / 正看護師
正看護師として、がん専門センターおよびリハビリ病院に勤務後、訪問看護の現場に従事。
日々のケアを通じて、「本当は聞きたいことがあるのに、時間に追われて質問できない」という利用者様の声に直面し、その課題を解決するため、介護情報サービス「ケアポケ」の立ち上げに参画。
現場での実体験をもとに、看護や在宅ケアに関する実践的な情報提供と記事の監修に取り組む。

解熱だけで再開を決めず、発症日・症状の経過・医師の指示を事業所に伝え、利用再開の条件を確認します。学校の出席停止期間をそのまま当てはめず、送迎や食事・入浴を含めて、今の体調で利用できるか相談しましょう。