病気・症状

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2026.10.16 作成

2026.10.16 更新

たんぱく質の補助食品で筋力はつく?PROVIDE試験の結果と限界

筋力が落ちた親に、たんぱく質入りの飲料を買おうと思います。飲むだけで立ち上がりや歩行がよくなるのでしょうか。

専門家の回答

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食が細くなったり筋力が落ちたりすると、飲み物で少しでも補えないかと考えますよね。紹介する研究では、一部の栄養補助食品で筋肉量などに変化が見られましたが、握力や身体機能には明確な効果が示されませんでした。まずは普段の食事で何が足りないか、医師や管理栄養士と確かめてみましょう。親御さんが飲みやすく、続ける負担の少ないものを選ぶ視点も大切です。

筋肉の量と、生活で使う力を見てみる

 

補助食品の研究では、筋肉の量、握る力、立ち上がる時間、歩く力など、異なる項目が測られます。筋肉量が少し増えたという結果を、そのまま「一人で歩けるようになる」と読み替えることはできません。

広告や紹介記事を見るときも、何を測った結果なのか、補助食品以外の条件がどうだったかを確認します。

主な評価項目と、追加の評価項目で結果が違った

2015年のPROVIDE試験では、サルコペニアのある高齢者380人を、ロイシン・ビタミンDを含む乳清たんぱく質の補助食品と、同じエネルギー量の対照食品の群に分け、13週間比較しました。1)

主要評価項目の握力とSPPBという身体機能の点数には、群間の明確な差がありませんでした。一方、副次評価項目では四肢の筋肉量と椅子から立つ課題に改善が示されました。筋肉量や立ち上がりに変化が見られた点は参考になりますが、握力や身体機能全体にも同じ効果が出たわけではない、というのが今回の結果です。1)

市販のたんぱく飲料すべての効果ではない

研究では複数の栄養成分を組み合わせています。たんぱく質だけの働き、あるいはビタミンDだけの働きと切り分けることはできません。別の配合や量の商品が同じ結果になるとも限りません。1)

また、研究の期間は13週間です。長期間の介護負担や施設入所、転倒などが改善すると、この試験だけで言うことはできません。

購入前は、食べられていない理由から確認する

補助食品を探す場面では、食事の準備、食欲、噛みやすさ、飲み込みやすさなど、どこで食べる量が減っているのかを整理します。足りないものがエネルギーなのか、たんぱく質なのかも、家庭の印象だけでは判断しにくい場合があります。

食事制限や治療がある方は、商品名と栄養表示を医師・管理栄養士へ見せて相談してください。今の食事や治療に無理なく取り入れられるか、一緒に確認してもらいましょう。

使い始めたら、普段の食事を食べられているか、味や費用が負担になっていないかも聞いてみてください。飲み切れないときは本人を急かさず、量や種類を担当者と相談できます。

確認すること 考え方・相談の例
研究の結果 主要項目と副次項目を分けて読む
商品選び 成分・量・形状を、現在の食事や治療と合わせて相談する
使い続ける判断 食事全体と本人の負担、担当者が見る指標で評価する

関連する暮らしや支援の確認点は、こちらの記事でも整理しています。

高齢者向けの栄養補助食品とは?活用方法や種類別の違い

参考

情報確認日:2026年10月6日

この記事を監修した人

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野崎理香 / 正看護師

正看護師として、がん専門センターおよびリハビリ病院に勤務後、訪問看護の現場に従事。
日々のケアを通じて、「本当は聞きたいことがあるのに、時間に追われて質問できない」という利用者様の声に直面し、その課題を解決するため、介護情報サービス「ケアポケ」の立ち上げに参画。
現場での実体験をもとに、看護や在宅ケアに関する実践的な情報提供と記事の監修に取り組む。

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