介護

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2022.09.20 作成

2023.01.25 更新

【在宅介護と食事介助】認知症の食事拒否の原因と対処方法について

以前は食べる事が好きだったのですが、認知症になってから食事を全く食べないこともあり、痩せていってるような気がします。無理やりでも食べさせた方が良いのでしょうか?

専門家の回答

専門家イラスト

食べないことで痩せてしまう親御さんをみるのはとても辛い事ですよね。
認知症の方によくある食事拒否ですが、その原因は様々です。今回は認知症の食事拒否とその対応について説明します。

認知症の食事拒否の原因

高齢者家族

認知症の方は症状の進行とともに食事を拒否する事があります。
介護をしている側からすると、食事量が減って痩せてきてしまうのをみるのはとても辛いですよね。
認知症の方が食事を拒否する原因を解説します。

「食べ物」と認識する事ができない

認知症の症状の一つに「失認」という症状がありますが、これは視覚・聴覚などの五感による認知機能が低下し状況の把握が困難となる状態のことを指します。
食事中には、失認により目の前に置いてあるものが食べられるものであるということを認知が出来ないのです。
例えばあなたが消しゴムのように食べ物と認知していないものを無理やり口に入れられたら不快に感じるように、認知症の方も不快に感じている事があります。
時間を置くと食べ物と認識できたり、同じものを食べてみせると食事であるということが認識できる事があります。

「食べかた」が分からない

先ほどの失認と別の症状で、「失行」というものがあります。こちらは、日常的に行っていた「掃除をする」「服を着替える」などの動作が運動機能の障害がないにもかかわらず行えなくなる状態を指します。
食べ物と認識できていても、食べるための動作を忘れてしまっているので自分から手が伸びないのです。
この場合には食事を介助して摂取を促したり、スプーンなどを握ってもらい腕を他動的に動かし誘導することも効果的です。
また上記の働きかけでその時に自身で食事が出来たとしても、「記憶障害」によりその事実を忘れてしまう事が多いため、「前は出来たのに」とその方を責めないようにしましょう。

食事に「集中」できない

またアルツハイマー型認知症では「集中力の低下」が見られる事が多く、周りの環境などで容易に集中が途切れます。 屋外の車のお音やテレビなど、その方がなるべく食事だけに集中できるような環境を用意しましょう。 よくあるのはトイレに行きたかったけど、その事実を伝える事ができず我慢をしていたり、座っているお尻が痛くて集中が出来ない、入れ歯がきちんとはまっていないため集中が出来ない、なども食事中の集中を途切らせる要因となります。

食事量の低下は専門家に相談しましょう

認知症の方の食事拒否は介護のプロである介護士も悩ませる問題です。そしてその方それぞれの対応策がありますので、ぜひ専門家に相談してみてください。
栄養補助食品を取り入れたり、介護サービスを導入したり専門的なアドバイスを受けましょう。

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