介護
専門家の回答
訪問サービスの体制
訪問サービスの体制は事業所によって異なりますが、大きく分けると訪問するヘルパーや看護師が固定の受け持ち制と、1人の利用者さんに対して数人のヘルパーや看護師がローテーションで訪問する複数担当制があります。
基本的には複数担当制を採用している事業所が多いです。
複数担当制が基本となっている理由
受け持ち制の方が、担当のヘルパーや看護師がいることで信頼や安心感に繋がるメリットがありますよね。
「○○さんに来てほしい」というご要望は利用者さんからよくいただきます。
受け持ち制の方が一見良いのではと思うかもしれませんが、デメリットもあります。
受け持ち制のデメリット
- 担当者が一人なのでケアや対応方法に差が出る可能性がある
- ケアや対応方法がマンネリ化しがち
- 担当者が訪問できない場合や緊急の対応が必要な場合、利用者さんの状況を十分に理解しないスタッフが訪問することになる
一方、複数担当制にも信頼関係の構築に時間がかかるなどのデメリットがありますが、メリットもたくさんあります。
複数担当制のメリット
- ローテーションで介護士や看護師が変わることで、利用者さんの状況を複数人で把握できるため、サービスの質が高まる
- 緊急対応がしやすい
- 利用者が認知症患者の場合、色々な人と話すことで良い効果が得られる
- 人によって得意なことが違うため、幅広いサービスを受けられる
上記のように複数担当制は利用者ご本人だけでなくご家族にとっても安心できる体制ですので、事業所は積極的に複数担当制を取り入れています。
訪問診療、ケアマネージャーは担当制
利用者、患者さんの状況を把握し適切な対応が出来るように、訪問診療では主治医が担当の患者さんを診ています。ケアマネージャーも同じ理由で利用者1人に対して同じ人が担当しています。
主治医もケアマネージャーも担当を変更することは可能ですが、新しい担当の人と1から信頼関係を築くことが利用者さんの負担になってしまう場合もあるためご本人とよく話し合って決めるのが良いでしょう。
主治医の担当を変更したいときは、まずはケアマネージャーに相談してみしょう。
ケアマネージャーを変更したい場合は、ケアマネージャーを紹介してくれたところ(地域包括支援センターや病院など)に相談しましょう。
こちらの記事も参考にご覧ください。
固定の人に来てほしい場合
基本的に訪問介護、訪問看護は複数担当制とご紹介しましたが、相談すれば受け持ち制にしてくれる事業所もあるので安心してください。
受け持ち制を希望する場合は、まずはケアマネージャーに固定の人にしてほしい理由を伝えられるようにしておきましょう。
受け持ち制でも、担当者がお休みの時や、緊急対応してほしい場合は別のスタッフが訪問するということはご了承いただいた上でご相談ください。
こちらの記事も参考にご覧ください。
特定の方に来てもらうと、信頼関係ができて相談しやすかったり、ご家族の方も安心ですよね。
しかし、事業所にもよりますが、訪問介護や訪問看護は基本的に固定の担当制ではなく数人でローテーションする複数担当制が多いです。